
【投手】(阪神)藤浪-渡辺-ボイヤー-高宮
(ヤクルト)石川
【勝ち投手】石川(3勝7敗0S)
【負け投手】藤浪(6勝4敗0S)
【本塁打】相川4号ツーラン(ヤクルト)
バレンティン33号スリーラン(ヤクルト)
ミレッジ12号ソロ(ヤクルト)
川島3号ツーラン(ヤクルト)





初めての木曜日登板は苦かった。阪神・藤浪晋太郎投手(19)が手痛い一発を浴び、自己最短タイの4回でKOされた。相川に勝ち越し2ランを浴びるなど、6安打3失点。本来の状態には程遠く、修正もできずに散った。リリーフ陣も打たれて、今季3度目の2桁失点で完敗。首位・巨人も敗れて、ゲーム差は2・5で変わらず。黄金ルーキーよ、次は快投を見せてくれ。
神宮の杜は鬼門なのか‐。こんな藤浪は見たことがない。「状態が良くなかったです。中4日?調整どうこうではなく、状態が良くなかった」。右腕は厳しい表情を浮かべ、自身のふがいなさに悔しさをにじませた。
後半戦最初のマウンドは、プロ初登板初先発、そして初黒星を喫した神宮のマウンド。「神宮どうこうというのはない」と普段通りの投球を宣言していた藤浪だが、その投球内容は、言葉とはほど遠いものとなった。
1点の援護を受けた初回。2死一、三塁から川端に右翼線へ同点打を運ばれた。さらに四回だ。1死から森岡に不用意な四球を与えると、続く相川へ投じた2球目の直球は藤井彰が構えた外角ではなく、何かに魅入られるように真ん中へと向かう。痛恨の勝ち越し2ランが虎党の悲鳴を切り裂き左翼席へ消えた。
「甘く入りました。(四球も)もったいなかった」。投球にいつもの粘りがない。「今までで一番悪かった。フォーム的にも立ち直る気配がなかった」と中西投手コーチ。五回の打席で代打を送られ降板。4回6安打3失点。6月23日のDeNA戦(横浜)と並ぶ、プロ最短KOだった。
後半戦最初のマウンド。それでも「(気持ちの変化は)特になかった。いつも通り入れた?そうですね」と藤浪は言う。いつも通り‐。それが藤浪の真骨頂だった。
登板当日であっても、試合の準備に入る直前まで他の選手と普段通り談笑するという右腕。先輩投手らが「今日お前先発だよな?」と驚くほどの自然体。それが藤浪のすごさの一端でもある。
この日は違った。「いつもなら投げながら修正できるが…。疲労もあったかもしれないが、そこから踏ん張るのが晋太郎。それができなかった」と和田監督。球宴第2戦から、自身2度目の中4日登板。数日前に笑顔を見せた同じマウンドは、全く違う景色を生んだ。
だが、屈辱をバネに成長を遂げてきたのも、また藤浪の特長。開幕カードの初黒星後は4連勝で、先発ローテの座を不動のものとした。フォームの乱れ、状態の悪さ。乗り越える反骨心を藤浪は有している。「勝ちにこだわる」。その意志がある限り、今日の敗戦は明日の飛躍へつなぐ糧となる。(スポーツナビ)




勝つのって難しい-。ヤクルトは25日、阪神14回戦(神宮)に11-1で逆転勝ちし、連敗を5で止めた。石川雅規投手(33)が4安打1失点の今季初完投で、90日ぶりとなる3勝目(7敗)を挙げた。通算118勝(108敗)とし、球団所属時の勝利数で村田元一に並ぶ歴代3位に浮上。六回にはウラディミール・バレンティン外野手(29)が33号3ランを放ち、試合を決めた。
素直には喜べなかった。石川が4月26日の巨人戦(神宮)以来、90日ぶりの勝利。チームと自身の連敗を5で止めた。
「のどから手が出るほど勝ちたかった。一つ勝つのって、難しいです。まだ試合数があると思うので、挽回したい」
味方の援護に守られ、コーナーを突く本来の姿を取り戻した。課題とする打者3巡目。六回二死一、二塁のピンチは、今成を124キロのスライダーで二ゴロ。試合中には相川、宮本から「下半身を使って投げろ」と助言を受け、107球の今季初完投につなげた。
母校の秋田商が、23日の秋田県大会決勝で角館を延長十五回の末にサヨナラ勝ちで下し、2年連続17度目の甲子園出場を決めた。太田直(すなお)監督(34)は高校時代にバッテリーを組んだ同級生で、青学大野球部でも同期だった。別の道に進んだ親友の活躍が、刺激になっていた。
最下位に沈むが、3位中日とは4ゲーム差とあきらめるには早い。「勝てない間、少年野球を始めた長男(大耀君、8歳)がいつもガッカリした顔をしていた。これで終わりじゃない。次に向けて準備したい」。一家の大黒柱が復活し、明るい兆しが見えた。(サンケイスポーツ)



途中から右翼守備についた阪神・俊介がミスを悔やんだ。奈々回無死一、三塁で相川の浅い飛球を補球できず。カバーに入った大和が二塁封殺するも三塁走者の生還を許し、記録はセンターゴロに。「あんなプレーをしていたら話にならない」。序盤に2度犠打を成功させるなど、2番の役割を果たしたが「あのプレーで全部帳消しです」と猛省していた。(デイリースポーツ)
♪It's Not Unusual/Four Tops