






(阪神)榎田-鶴-玉置
【勝ち投手】前田健(3勝0敗0S)
【負け投手】榎田(2勝3敗0S)
【本塁打】石原1号ソロ(広島)
◇虎、エース級出てきた途端に打線が沈黙 9連戦負け越し
エース級には猫打線? 阪神は広島に0-5と今季5度目の完封負けで貯金2に逆戻り。貯金4の壁に挑戦して5連敗となった。打線は広島の先発・前田健太投手(25)に4安打に封じ込まれ、エース級の前には迫力不足になる点を露呈。和田豊監督(50)は「エース級を打たないと浮上していかない」と、厳しく振り返った。
今季5度目の貯金「4」への挑戦は、またも無残に散った。広島先発・前田健の前にわずか4安打。後を継いだ2投手も打てず今季5度目の完封負け。弱きに強く、強きに弱い-。G追撃へ足踏みが続くチーム状態に、和田監督も嘆き節だ。
「(前田健は)立ち上がりはあまり良くなかったが(三回の)4点で配球も変わって、腕も振り出した。こういう投手を打たないと、チームは乗っていけない。マエケンだけじゃなくエース級を打たんと」
前日4月30日の広島戦(甲子園)で今季最多の11点を奪った打線が、一夜で眠った。唯一の長打は、二回二死から新井良が左前へと落とした二塁打だけ。4戦連続安打も実らなかった背番号32は「(スピード)ガンどおりキレがあった。だけど、それで済ましちゃいけない。もうちょっとできたと思う。何を言っても後の祭りですが…」と言葉を絞り出した。
9連戦は連勝連敗なしの4勝5敗で負け越しとなった。指揮官も「踏ん張ったというのか、逆に乗り切れなかったというのか…」。オセロのような勝敗表では、どうにも煮え切らない。
前回対戦(4月7日、マツダ)に続き無得点に抑えられたマエケンをはじめ、巨人・杉内、中日・吉見、ヤクルト・石川と、ライバル球団のエースを、どうにもたたけない。二線級は打てても、好投手が出張ってくると途端に沈黙。これでは、乗っていきようもない。
4打数無安打に終わり打率3割を切った(・298)西岡は「甘いコースが少なかった。向こう(マエケン)に勝負ありでした」と白旗を上げ、「あしたしっかり休んで切り替えたい」と前を向いた。
見せ場なく甲子園4カード目にして初の負け越し。首位・巨人との差は再び、4・5に開いた。和田監督は「エース級を打たないとチームも浮上していかない。しっかり対策を練ってやっていく」と徹底解析を誓った。攻略は簡単ではない。ただ、そこをたたいてこそ、本物の強者となる。(サンケイスポーツ)
◇玉置5年ぶりに甦った感激の12球
阪神玉置隆投手(26)が5年ぶりの1軍復活マウンドに立った。1軍登板は08年9月21日巨人戦(東京ドーム)以来。1発こそ浴びたものの、復活の足跡を残した。
4点ビハインドの9回に「ピッチャー玉置」がコールされた。「ケガをしてここに戻ってこれると思ってなかったので、戻れてよかったです」。こみ上げる思いを胸に、甲子園のマウンドに上がった。
堂林を遊ゴロに打ち取ると、栗原は空振り三振で2死までこぎつけた。石原の打球は不運にも右翼ポールを直撃。1失点し「いろんな思いがありましたけど、ここからは結果を出していくしかないんで。悔しい結果でした」と振り返った。
09年に右肘を故障し、10年から育成選手になった。昨年7月に支配下登録され、今季は2軍でストッパーを任されていた。感極まる復活ストーリーはこの日まで。「今後も投げ続けていくんだったら同じ失敗をしてはいけない」と前を向き新たなスタートを切った。(日刊スポーツ)
