





阪神の新井貴浩内野手(36)が貴重な同点弾を放った。
1点を追う2回、1死で広島先発武内から左中間へ9号ソロ。「打ったのはストレート。ランナーなしだったので、思い切っていきました。先制された直後に取り返せて良かったです」と声を弾ませた。(日刊スポーツ)
◇今成 プロ1号 苦節8年通算200打席目で出たV弾
福留さん、負けませんよ! 5日の広島戦(マツダ)に「6番・右翼」で先発出場した阪神・今成亮太捕手(25)が2回、自身プロ1号となる決勝ソロ。前を打つ5番新井貴浩内野手(36)の同点弾に続いての連弾だった。
左膝手術からの復活を目指す正右翼手・福留孝介外野手(36)の経過も順調だが、若武者もポジションを簡単に明け渡すつもりはない。チームの連敗を3で止め、定位置奪取へのアピールに成功した。
快音とともに生み出された打球は、右翼方向へ高々と舞い上がった。ところが打った本人は、打球を目で追うこともなく無我夢中で全力疾走を続けた。オーバーフェンスに一番驚いたのは、他でもない今成だった。
「行くとは、思いませんでした。入って、ビックリしました。外野を越えてくれ、と思いながら走っていました」
2回、1死無走者から5番・新井の9号ソロで同点。その直後だ。カウント2ボールからの139キロ直球を強振した。水谷打撃コーチから掛けられた「全打席、代打のつもりで行け」という言葉を胸に、ファーストストライクから好球必打を実践。結果につなげた。ちょうど、プロ通算200打席目だった。
「1本出るまで長かったですけど、チームの勝利に貢献できて嬉しい」
敵地で立った、お立ち台。8年目で放った初本塁打が決勝弾とくれば、喜びもひとしおだ。本塁打を打った者にだけ許される、至福のひと時を堪能した気分は、いかばかりか。「両親もそうですが、嫁さんにも感謝しています」。この日の結果は、周囲の助けがあってこそ。家族と喜びを分かち合うことも忘れない。
「ボクもアピールして、孝介さん(福留)が帰ってきても、ライトのポジションを守れるように頑張りたいと思います」
大先輩にも、簡単にポジションを譲るつもりはない。本来ならばライトは、福留の「聖域」だった。だが、福留は左膝手術からの復活を目指し、現在リハビリ中。今こそが、今成をはじめとする若手にとっては、アピールの時。福留の経過は順調と伝わり、シーズン中の復帰も視野に入る。だからと言って、負けるつもりはない。「まだまだ(福留)孝介さんとは実力も違います。自分ができることは全力プレーで毎日元気を出してやることだけ」と謙そんする一方、「孝介さんに、そう(ライバルの1人と)思ってもらえるように頑張ります」と言葉に力を込める。
和田監督も若武者の働きに目を細め、期待を寄せる。「ライトのポジション争いで若手がアピールしてくれると、ね。そのうち福留も帰ってくるだろうから、その(福留不在の)間にしっかり俺にアピールしてほしい。チュッ」。阪神の2者連続本塁打は11年9月30日の中日戦(甲子園)以来で、「2者連発以上」が出た試合は10連勝。「与えられた仕事(右翼)をしっかりできるよう、元気出してやっています」。頼もしき若武者のバットが、猛虎に勢いをもたらした。(スポーツニッポン)

(広島)武内-今井-久本-上野
【勝ち投手】メッセンジャー(7勝4敗0S)
【負け投手】武内(0勝1敗0S)
【本塁打】新井貴9号ソロ(阪神)
今成1号ソロ(阪神) ←プロ第1号!
◇メッセンジャー完投 阪神連敗3でストップ
広島は1回1死二塁から丸の中前適時打で先制。だが、阪神が2回1死から新井貴、今成の2者連続本塁打で逆転に成功する。
阪神が3回に加点すると、中盤は投手戦に。阪神メッセンジャーが6回まで1失点の好投。広島は3回からの継投で追加点を防ぐ。
阪神はメッセンジャーが今季3度目の完投で、約1カ月ぶりとなる7勝目。チームの連敗も3でストップした。(日刊スポーツ)
♪天国のキッス/松田聖子